
ゴールデンウイークの大型連休も終わりさわやかな季節になりました。
皆さん、いかがお過ごしですか。
先日、急な坂道で不覚にも転倒し両足首をねんざしてしまいました。
しかし、“災い転じて福となす”とは良く言ったもので、このねんざをきっかけに私は消しゴムハンコ作りの楽しさに出会うことが出来たのです。
今回は私の消しゴムハンコ体験をご報告いたします。
転んだ直後、あまりの痛みに「骨が折れたのでは」と飛び跳ねながら、やっとの思いで車を運転し現場近くの病院で診察してもらいました。
病院の先生には「骨には異常が無いようです。」と診断していただき、ほっと したものの「先生、何か気を付けることはありますか?」という入浴や湿布の貼り方などを想定した私の質問に「また転ばないように気を付けてください」と真顔で言われ帰宅の途中「あれは冗談だったのだろうか・・・」と
足の痛みを忘れるほど考え込んでしまいました。
ハインリッヒの法則というものがあります。
1つの大きな事故の背景には29の比較的軽い事故と300ものヒヤリ・ハットする出来事があるという法則で今回のねんざはまさに軽い事故でした。
しかし、この足の状態で無理をするとさらに大きな事故につながる恐れが
ありますので、しばらく静養することにしたのです。
痛む足を引きずりながら自宅や店内をうろうろしていると、
ふいに私の目に消しゴムハンコの初心者用セットが飛び込んできました。
これは以前「面白そうだ、いつかやろう」と思い、半ば自分用に仕入れたまま、
店頭の片隅に埋もれていた商品だったのですが今回のねんざのおかげで空いた時間がたっぷりできましたので、消しゴムハンコを作りながら今後の安全対策を練ることにしたのです。
消しゴムハンコといえばナンシー関さんが有名ですが現在消しゴムハンコの世界では“若きカリスマハンコ職人”と呼ばれている津久井智子さんという方
がいます。津久井さんはテレビや雑誌でも度々紹介され本も出しており
彼女の消しゴムハンコ教室は受付を開始するとすぐに満席になってしまう
すごい方なのです。(ちなみに料金は2時間で3000円です。)
そんな津久井さんが消しゴムハンコを世に広めるためにヒノデワシという
消しゴムメーカーと共同で作った消しゴムハンコことはじめセット、
その名も“はんけし君”を私は手に取ったのでした。
驚くなかれ、消しゴムハンコで経済活動が行われていたのです。
インターネットでは消しゴムハンコの優れた作品には10000円以上の金額が
付き美術品や工芸品のように売買されているのです。
少し前から人気の“塗り絵”や大リーグに行ったあのピッチャーが精神集中をするために行っているという“写経”も人気が広まる前に、こうした動きが
ありました。 消しゴムハンコにも流行の予感がします。
封を開くと“はんけし君”には彫刻刀や消しゴムなどの材料一式に加えて
津久井さんのお手本とワンポイントアドバイスが付いた解説書が付いており、
このセットだけで、うまく消しゴムハンコが作れるようになっているのです。
つまりこれさえあれば私もあなたも消しゴムハンコ作家になれるのです。
次回作る名刺に“作家”の肩書を加えることが出来るうえ思わぬ副収入までをも得ることになるかもしれません。
経済活動のことは一旦忘れまして、しばらくの間、一心不乱に消しゴムを彫り
続けました。予想通り消しゴムハンコ作りはなかなか楽しい作業です。
版画用の木板やゴム板よりスッスッと軽く彫れて出来上がりも早いです。
いよいよ消しゴムハンコにインクを付けて紙に押すところまで来ました。
仕上げは版画においては「作品の仕上がりを左右する」と言われるほど
重要な道具であるにも関わらず一見、何に使うものなのかわからない竹の皮をまとった“ばれん”でなでこすりました。
そして出来た作品が下のものです。(6cm×4cmのものを縮小しています。)
作品の中に優れた点や才能のひらめきを懸命に探したのですが、どうしても 見つけることが出来ません。
こうして「私も消しゴムハンコの作家になれるのでは」という甘い期待は
あえなく打ち砕かれることになったのですが、とてもいい気分転換には
なりました。
その後、私は安全対策として指差確認することを心掛けるようになりました。
これは非常に効果的なので皆さんにもおすすめしたいのですが街中や電車の中でやると少し個性的な人に思われてしまいますので使用上の注意が必要です。
これから雨の日が多くなり道も滑りやすくなります。
皆さん足元には、くれぐれもお気を付けください。