
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
今年の正月はのんびりテレビで駅伝などを見ながら娘と遊んでいるうちに 三が日が過ぎてしまいました。 皆さんのお正月はいかがでしたか。
少し前になりますが昨年のクリスマスにサンタクロースになりました。
今回はそのときの話です。
ある日、お世話になっている保育園の園長先生から私にクリスマス会で サンタクロースになってほしいというご依頼がありました。
「はい、わかりました。」と簡単に引き受けたものの実は私は衣装まで着込んだ本格的なサンタクロース役をやったことはありません。
しかし私もビジネスマンのはしくれ、ご依頼をお受けしたからにはサンタクロースとしてお客様のクリスマス会の成功に貢献できるよう全力を尽くします。
そこで、まずは、お客様の“声”をお聞きするのが商売でも基本ですので、 別の日に行われた打ち合わせで「私はサンタ役は初めてなのですが私に どのようなサンタになってほしいか、ご希望はございますか?」
と担当の先生にお聞きしたところ、普通にやってくれればいいとのことです。
私が普通にやると園児さんに「私、サンタと申します。プレゼントはどんな ものがご希望ですか?色は?形は?納期は12月24日でよろしいですね?」
とやってしまいそうなのですが、サンタさんはそんなことは言いません。
あれこれ考えた末、メリークリスマスと言いながら笑顔で子供たちにプレゼントを渡すサンタが、やはり一番喜ばれそうだという結論に至りました。
そして迎えた本番当日、赤と白のサンタの衣装に着替え、付けひげ、付け眉毛までを身に付けると誰がどこから見てもサンタのおじさんです。
園児さんの待つ会場へはNHK“英語でしゃべらナイト”に出演している パトリック先生やクリスペプラー先生が話すような英語風に
「メリークリスマ~ス みんなにプレゼント持ってマイリマ~シタ。」
と言いながらプレゼントを肩に担いで入場。
園児さんから拍手喝さいを浴びつつプレゼントを手渡しているうちに私の調子も上がり、いつの間にか私はすっかりサンタクロースになりきっていました。
“サンタさんへの質問コーナー”では悩める園児さんの相談相手となりました。
Q「サンタさんのトナカイは、どうして空を飛べるんですか?」
A「夏の間トナカイは、とーっても大変な空を飛ぶ訓練をしているからだよぉ。」
Q「サンタさんはクリスマス以外は何をしているんですか?」
A「自宅のテレビでみんながいい子にしているか、いつも見ているんだよぉ。」
Q「サンタさんの好きな食べ物は何ですか?」
カニといちご大福ですと答えてしまうところをこらえ、クリスマスらしく
A「七面鳥とクリスマスケーキが食べたいなぁ。」
と園児さんからの質問にズバリと答え、3人のお悩みを解決できました。
その後、園児さんが歌ってくれた“赤鼻のトナカイ”を聞いて気分よく退場。 無事にクリスマス会も終わり、残すは園児さんとの記念撮影です。
「うわーっ サンタさんだー」と言いながら園児さんが寄ってきます。
我が半生で、これ程多くの尊敬に満ちた視線を一身に浴びた記憶はありません。
しかし、中には私、演じるサンタクロースに疑惑の目を向ける子もいるのです。
「おじちゃん本当にサンタさんなの?」
「そうだよ。メリークリスマース」
「ヒゲのところからゴムが見えるよー。」
しまった! 付けヒゲをゴムひもで耳に掛けていたのが見つかったのです。
サンタクロースに、その日最大の危機が訪れました。
しかし、とっさに両手を肩の高さまで上げ小首をかしげて「日本語分かりま セ~ン。」というポーズをすることで事なきを得ました。
別の子が「サンタさんは外国の人? 何かしゃべって」と話しかけてきたので、
私はフランス語風にその子にささやきました。
「セシボーン、ナガジュバ~ン、ハダジュバ~ン」
調子に乗りすぎてサンタの正体がバレたのではクリスマス会がぶち壊しです。
重苦しい沈黙の後、園児さんは、なぜか納得してくれたようで、これまた丸く収まり、私の演じるサンタクロースは園児さんの夢とクリスマス会を壊すことなく保育園での全日程を終えたのです。
今回、サンタクロースとしてクリスマス会に参加して感じたことは園の先生方がする準備や当日の進行は私が思っていた以上に大変なのだということです。
クリスマス会をされたお客様、本当におつかれさまでした。
幸い、この日、園児さんを楽しませるためにした先生方の努力は見事に報われたようでした。
子供たちに“夢”を見てもらうには大人の努力が欠かせないのですね。
そして私はサンタさんを見習って、品物を受け取るお客様に喜んでもらえる ような仕事をしようと園児さんの喜ぶ顔を見ながら改めて思ったのでした。